ゆにさんの日記

京都・左京区の鍼灸院 鍼灸師ゆにさんの日記

ホルモンと記憶と息子と私【2023年度末の長大ブログ②】

昨年度末にまる一日自分のための休みをとって、

一年間を振り返って、

勢いでながーーい振り返り文を三本かきました。

それを記録しておきます。

 

 

 

去年の春頃から、引っ越し関連のストレスも重なってはいたけど、

・夜何度か目を覚まして、しばらく眠れない

・いきなりキレる(主に息子に)

・嫌な予想ばかりする

・寝起きに体がカチカチ

などが続いて、これはアカン、と婦人科にかかりました。

 

血液検査では「確かにホルモン分泌の様子はおかしいけど、出ている症状が更年期によるものかは微妙」とのことでした。

先生が「息子5歳でしょ?そらキレるわ〜、更年期じゃなくても」と言ってくださったのにすごくホッとしたのを覚えています。

 

そうかストレスも強いんやな、と観念して、さっき書いたようなことも考えて、いろいろなことをサイズダウンしていきました。

 

そもそも去年の初めにcrazy cocoさんのおすすめで読んだ『限りある時間の使い方』と、ニュージーランドに惹かれて読んだ『超ミニマル主義』の2冊以降から、仕事のことを第一に考えがちな自分にも疑問を持っていたし、

キレる原因にはなっているとはいえ、4歳、5歳と大きくなって、お世話する対象というよりは「相方」「同居人」みたいな感じが増してきた息子との時間をもっと取りたいとも思うようになってきていました。

 

超仕事頑張って、超勉強して、家のこともおしゃれも超できて、子とも超遊んでて、しかも元気!

みたいな人、私の周りにはいっぱいいて、憧れてきたけど、

私はちょっと違う方向目指していこうかな、と思いました。

 

頂上目指さないっていうか…周りのトレッキングコースをゆっくり歩いて、花見たり、それを息子に説明したり、写真撮ったり、

でもたまに頂上についてのウンチクを語ったりとか。

そうだ、そのトレッキングツアーにはあんまり山行ったことない人を案内する、みたいなことも。

 

そうやって路線変更して、ストレスはだいぶ減ったし、

ヨガやちょこザップを始めたことで、

不眠とかちょっと困った症状は減ってきたのですが、

やっぱりホルモンの出方がちょっとおかしいかも、と思うことはちょいちょいあります。

 

それがなんでわかるのかというと、むくみとか胸の張りとか食欲異常とか、そういう身体症状もなのですが、

 

どちらかというと気分、ムードです。

具体的にいうと、明らかに意味のわからない落ち込み方とか、投げやりな感じとか、そうかと思えばすごい焦燥感で何かをやらないといけない気にさせられるとか、そういう感じ。

 

それが、自分が中学生とか高校生の頃の、初潮の後体脂肪率が低くて月経が不安定=女性ホルモンの分泌がおそらく不安定だった頃とすごく似ているのです。

 

そんな頃の体調なんか覚えてる?!

と、私も疑わしく思うわけなのですが、

割とこれが具体的に思い出されてくるのです。

体調を覚えている、というよりは、この体調だった時の出来事とか、自分の気持ちを思い出してくる。今まで、思い出すこともなく、忘れてたのに!

 

大抵はろくでもない、しかもそれは周りの人や状況が問題なのではなくて、

完全にこじらせていた自分のとらえ方が問題でろくでもない気分になっていた出来事。

 

今思い出しても「あああ……(言葉にならない)」ということが多いのですが、

私はもう思春期ではなく、おばさんなので、

あの時みたいに「あああ…」とへたり込みはしません。

「あああ…」となっているその時の自分にそっと近づいていって、

「いやー、わかる。わかるで。

せやけどそれ、ホルモンやわ。あんまし気にせんとき」

と話しかけてあげます。

そして今に戻ってきて、苦笑する感じ。

 

やっと思春期が終わっていってるのかもしれませんね…ありがとう更年期…??

 

エビデンスとかは全くありませんが、私の中ではこの「感覚が似たような状況になっていることでいろいろな記憶が引き出されている」感じはすごく実感があるし、面白いです。

他にも、

11月の朝にちょっと湿って冷えてきた感じの中へ出ると、サッカー部の選手権予選を思い出して妙に高揚したり、

ピアノの体験レッスンで防音室のピアノの前に座ったら、40年くらい前のピアノ教室のことを思い出して体が固まったり、

記憶っていろんなしまわれ方をしてるんだな、というのは過去に実感しています。

 

主には自分のろくでもないこじらせフィルターで、なんか嫌な記憶にしてきたことが、

今になって「そやけど頑張ってここまで生きてきてえらいなあ」という記憶に置き換わりつつあって、

「そんなことある!?」

と今でもまだ半信半疑ではありますが、いいことなんだと思います。

 

41歳で産んだことで育児と更年期が重なりつつあり、割を食ってるのは息子氏ですが、急にキレられても全く動じてないので、ありがたいと言えばありがたい人ではあります。

自分に圧をかけてとにかく頂上を目指さなければならないと(向いてないのに)思い込んでいた私が「のんびりトレッキング」に視点を向けられたのは息子氏によるところが大きいので、本当にありがたい。

 

すでに新幹線や飛行機では「席離して取ってくれへん?」と言い、

団体のスキーやキャンプに2泊も一人で参加してしまう息子氏はきっとすぐに私から離れて行ってしまいそうなので、

ちょうど更年期もくるようだし、思春期の自分をなだめつつ、息子氏との旅を楽しみつつ、しばらくはいけばいいかなと思ってます。

 

…その後にまたソロでガツガツ頂上目指し出すかもしれんけどな!!!