白央篤司さん(←Twitterアカウントにリンクしています)の新刊、「自炊力」を読みました。
料理の本って、その人のスキルによって合う本が違うので勧めるのが難しいな、とも思うのですけれど、この本は、
「自炊して、栄養のことを考えた方がいいとは思っている、けど実際問題できていない…っていうことが気にかかっている、んだけどどこから手を付けていいかわからないまま過ごしている」
という、忙しかったり料理に苦手意識があったりする人に勧められる本です。
けっこういると思う、私のまわり。うちに来てくださる人の中に。
そして、この本には、ごはんまわりのことを整えて元気な毎日を作るには必要充分なことが書かれていました。
なのでおすすめ。
構成がいいです
まず第1章が「作らずに『買う』ことだって自炊です」っていうところで、料理できない!という人でも入りやすい。
その後、実際の方法が書かれていますが、
まず楽しく始めて、
テレビの料理番組見たりして、
ちょっと進んだら「使い切る」ことを考えて、
そこまできてやっと「栄養バランス」のこと考えて、
最後に白央さんの自炊日記という具体例。
やさしいです
白央さんが「自炊ができないことは決して悪いことではない」という姿勢で全編書かれていることがまず、やさしい。
料理まわりってどうしてか、できないと「いけない」みたいな、自分を責めたりコンプレックスに思ったりする場合があります。
特に、まだ女性にその役割が求められたり紐付けられたりしていることが多いので、「女なのに料理できない…」っていうのがしんどくなりがち。
そういうところが全然なく、また白央さんがTwitterで多くの人とやりとりした内容を取り入れているので、料理しんどい族の気持ちが汲まれていると思います。
あと、光文社新書から出ていて、お値段もやさしい。
具体的なのがいいです
なんでもそうだけど、「具体的であること」ってすごく大切なことです。
わかる、ってだけでは結局何も変わらないな、というのは私がここ最近よりはっきりと思うようになっていることです。
行動しないと、何も変わらない。
っていうこの言葉も、「うん、知ってる」って思う人が多いでしょうけど、思った以上に「動かないと意味がない」。
そういう意味で、この本には「今すぐやれる」具体的なことがたくさん書かれているんです。
固有名詞、とまではいかないけれど、はっきりイメージできる品名が出てくるとか。
テレビ番組についてはばっちり番組名も出ているのでそれもよし。(私のおすすめはいつもかわらず土井善晴先生の『おかずのクッキング』です)
そんなわけで、自炊できるようになりたいなーと思っている人にはとってもおすすめです。うちの本棚にはあるので貸し出しもできますよ〜。