佐藤友美(さとゆみ)さんのこの本を読んだ。
息子氏(うちと同じ呼称だな)の小学生の数年の間に連載されたもの。
読んで、私も記録しておけばよかったなと思った。
Twitter(現X)に#怪力男児のハッシュタグでメモを残していたけど、それ以外には記録がない。
形を整えて記録する余裕がなくて、結局、残っているのはつぶやきと、フォトブック。
「その時私は何を思ったのか?」
は記録されていない。
そして、全然覚えてない。
産後→更年期のおばちゃんの記憶力の無さ、半端ない。
むちゃくちゃしんどかったような気もするけど、小さな息子氏のかわいさはものすごく(語彙消失)、私がどんなふうに感じていたかを記録しておきたかった。もっとずっと先のおばちゃんになった時にひっぱり出して楽しみたかった。
ま、しょうがないね!
というわけで最近の息子氏について、唐突に書き残しておこうと思う。
9月の終わりに海に行った。
ビーチハウスで過ごされるご夫妻のところへお邪魔して、サーファーの友人(私のちょっと年上の女性)と、息子氏と、3人で。
9月の末の雨の日で、これまでの私としては海に入るなんて選択肢のない日だったけど、
サーファーには季節も天気も関係ないようだ。波がどうか。それだけ。
ショートボードを抱えて波に突撃した友人を見送って、ボディボードで波に挑んだ息子氏。
①思ったより波が高く、ボードに乗ろうとしたが「こわい」と退散(トライ5回ぐらい)
②私が声をかけて『波ジャンプ』=波打ち際で波が来たらジャンプする
③波ジャンプ中に大きめの波にさらわれ、ライフジャケットで浮いて一瞬、ぷかぷかと波に乗る
④波に乗るの楽しいな…⁈と思い出し、再びボディボードを持ってちょっと奥へ(沖というほどでもない)
⑤トライしてるうちにボードを横にすると乗りやすいと気づいて横でトライ
⑥戻ってきて「よこむきがあんていするねん!」とみんなに力説。
ここまで、約2時間。
私からはほとんどコメントも提案もなし。波が高いね!的なことしか言ってない。ジャンプは付き合った。
とっくに海から上がってたサーファーの友人にも、陸にいた知人にも「がんばってたなあ」と褒められて鼻高々。
私にも「ゆにさんもがんばったね…」ってみんな言ってくれました。
息子氏はでかいし坊主だし調子乗りなので豪快で無鉄砲なイメージを持たれがちだけど、
私からはけっこう慎重なタイプに見える。
そこの慎重さが絶妙で、
新しいことは絶対やらない!というのとは違って、ひとまずは「わーやるやる!」と気軽に飛びつく。
ここは私にはあまりないところ。身軽で気軽でいいなと思う。
だけど始めたあとが慎重で、人の様子自分の様子をよく見て進める。なので始めたはいいけどなかなか進まないようにも見える。
だけど頭の中ではいろいろ情報を収集したり整理したりされているみたいで、帰ってから突然「楽しかった」「こんどはこうする」とか言い出したりする。
とりあえず進めてみてすぐ飽きる私とは違うところ。
私とは違うんだな、を頭に入れておかないと、
「えっやんの?今?今度でいいやん」
とか言って始めるチャンスをつぶしたり、
「やるって言ってたけどもうやめるん?」
とか言って分析中なのを切ったりしてしまう可能性がかなりあるので、気をつけている。
この、海に行った時は私なりにはそれがうまくできた日だった。
しかもそれが自然相手のスポーツだったから、私にも大きい学びがあって、ありがたい、という気持ちにもなった。
仕事で「体動かしたほうがいいですよ」と、私は楽しくやってるから気軽に勧めてたけど、
たとえ楽しいことだったとしても「こわい」があったり、別の形での「楽しい」がきっかけになったりして、
その上で「時間をかけてみる」という必要があるんだな、って。
人に何かを勧めるときには気をつけてみたい。
何でも学びとかどうとか言ってしまうのは私の癖だけど、
それを抜きにして、自分で体感してそのプロセスを作って、海楽しいな!まで届いた息子氏はすごいと思う。
そしてそれが自然のでっかさなんじゃないかな。頭で考えるのじゃなくて、体全体の感覚で、これまでにない自分になっていける。
できるだけ、自分も、息子氏も、自然の中に身を置いていきたい。
その後の運動会では、終わってひと言めに、
「息子氏がいちばんかっこよかったやろ?(ドヤ)」
答えはイエスだと確信している問い方、私には全くない思考回路なので驚き。すごい。
そんな息子氏は珍しくこの数日、高熱を発してずっとお休み。結局4日も38℃超えして、多分バージョンが上がったのか?(検査でわかる感染症はなかった)
楽しみにしていた、英語のお教室のハロウィンにも行けず、あまりにもしょげていたので、ご所望の忍者コスチュームを買ってあげたら、もうこれで3日間ずっと着ている。発熱したまま。
そして今朝は起きて第一声が、
「母ちゃん、運悪く、もらしたわ!いっぱい!」
運が悪そうなのはむしろ私だ。シーツ、おねしょシーツ、布団、タオルケット、布団カバー、とにかく何もかもクサイので早朝からコインランドリーへ。そしてこれを書いていました。