妹の結婚式のときに、教会の前にミモザの大木があって、ちょうど時期だったので種が取れたのを、卵パックで地味に栽培しています。
ミモザというのは小さな黄色い花をぽわぽわとたくさん咲かせる木で、大好きなんです。
結婚式は花の季節ではなかったので、花は咲いていなくて、茶色く枯れた豆のさやみたいなのがたくさんぶら下がっていて、甥っ子と面白がって採ったのです。
帰ってきてから調べたら、ミモザは発芽率があまり良くないとのこと。
長い時間水につける、それも端を切って水がしみやすくしてからつける、中には「煮る」なんていうのもあって、これはよほどのことやな…と、あまり期待せずに始めることにしました。
私のやり方は、
・半分はお湯にしばらくつける
・もう半分は最初から水に
・3日ほど、湿らせた(というかほとんど濡らした)綿花にずっとはさんでおく
というもの。
1週間ほどして、根っこが出てきたものがあったので、そこから今の形、卵パックに土を入れて薄く土をかぶせておくという状態に。
それからは毎日、霧吹きでたっぷりめに土を湿らせておきます。土が少ないので霧吹き。
2週間近く何も動きがなく、これはやっぱりあかんか…と思っていたら、急に一つ、ぐいっと頭(?)を持ち上げてきました。
それが数日をかけてだんだんに開いていく姿といったら!本当に面白かったです。
そこからはなんだか長い経過になって、育ってきているものは葉っぱが5枚と新芽、ぐらいになり、なんと昨日気づいたらまた頭を持ち上げているのがあります。
種まきしたのは6月の後半ですから、1ヶ月半くらいたって芽が出始めたのがあるっていうことです。
ここから本題
これまで、種まきして栽培してそれを観察、といえば、小学校の時の朝顔やひまわり、ホウセンカぐらい。あと去年のゴーヤ、は苗か。
そういうのはいつでも、毎朝見るたびにぐいぐいと葉っぱが増えたり花が咲いたりして、「わかりやすい」変化がありました。
けれどこのミモザは、少しずつ少しずつしか変化しません。
でも、大人の変化ってこれぐらいのものなんじゃないかなと思います。
急に人間の話になりましたが。
長くかかって仕上がってきた体や性格、急には変わらない。
けど、少しずつだけど変化は出せる。
ミモザと一緒で、飽かずたゆまず、ちょっとしたことなんだけど手間をかけることを「続ける」ことは欠かせない。
7月は外に出ることが多かったのですけど、そのたびに人に預けてまでお水を切らさないようにしてきたんです、このミモザ。卵パックで。
あんまり、じーっと見すぎないこともこつかなと思います。
世話をしてる、手をかけてる、と思うと、なんだかしょっちゅう見て、たんびに
「何も変わってない!」
と焦れてきます。
そして、手をかけることに飽きる。
で、何も変わらない。
私もミモザのこと、楽しくてじっと見てしまいますが、忙しくて水だけやってちょっとほっといた時に限って、「増えてる!」「生えてる!」という変化があります。
それぐらいのものなんだと思う。
だから、毎日手をかけるのが面倒だったり負担になったりするようなことでなく、何か小さなことでいいから、何気なく続けるのがいいんです。
そして気づいたら大きな変化になっている。
種は蒔いて水をやったら芽が出て育つ、というぐらい、自分の体や気持ちの変化も、手をかけたら当たり前に変化があること。
それは私は実感しているし、そのことを伝えたいなと思ってこの仕事してます。
いつかミモザ、花が咲くまで地味にお世話しよう…先が長いなあ。