NHKの朝の連続ドラマが好きで、よっぽどでなければここ数年は見ています。
今期の「あさが来た」、どうかしら…と見始めて、はまってます。
セリフとか人物造形の考え方が好みなので。
今日は、主人公の嫁入り先のお妾さんに、と声をかけられた三味線の先生が、それを断るのに言ったセリフの深みにぐっときました。
「それは…うちの生き方とはちょっとちごてますさかい」
うまい。言い回しが絶妙。
断るのに角が立たず、婉曲ぐあいもちょうどよく。関西弁もええ塩梅。
ああ、こんな言い回しできるようになりたい。
この言い回しなんでこんなに気に入ったのか、と半日ぐらい考えてたんですけど、相手のことを否定しないで、自分の生き方を押し付けるでもなく、ただ、「違いますね」というだけ、というところなんやなという結論に至りました。
自分の考え方と相手の考え方が違う、ということはよく考えなくてもよくあることで、ただ、「違うんやなあ」でいいのですが、私が関わっている「健康」とか「スポーツ」の分野ではよく、
「それは違う!これが正しい!」
「あなたは間違っている!」
という論調で相手を打ち負かそうとする人に出会います。
なんでそんなに自分だけが正しいと思えるのかが本当に謎ですが、「そういう考えもあるのかあ」と一回は聞けた方が単純に得です。
うまくしてそれが自分に合ったり有益だったりしたら受け入れちゃうし、合わないなと思ったら却下して終わり。
そこから、自分の考えに相手を合わせようとするエネルギーがすごいな…と私は感心してしまいます。
なんていうか、ある意味愛がある人だなと思います。その人に、自分が正しいと思ってることをわからせてあげたい!だって正しいのだから!!っていう感じが。
私はわりかしどうでもいいと思っているので…ある意味傲慢なのかもしれません。
それぞれ、考え方が違うっていうの、「へぇ〜、面白いな」ぐらいに思います。
なので、議論好きの方には「あんたはほんまに、のれんに腕押し」と言われてしまうのですね。
こういう仕事をしていると、いろんな考え方の人に出会っていろんな話を聴きますが、いつでもそうやって「へぇ〜」ぐらいでいるから、楽しいのかもしれません。
そしてへぇ〜、って聴いてもあんまり自分の考えを大きく変えることはない、っていうの、案外がんこってことなのかもしれません。
もうちょっと、聞いて変えることがあってもいいのかもしれないですね。